広い可動範囲と、細かな調整。

カメラの角度を大きく変える操作と、水平をわずかに補正する操作は異なります。前者には十分な可動範囲が、後者には動きを制御しながら少しずつ調整できる機構が必要です。

従来のND2は、1本のチルト軸に小径のウォームホイールを用い、広い可動範囲を確保していました。小ロットでの試作・検証により、操作力、ロック、機械的な遊びの抑制に課題が明らかになりました。ND2からCubeへの開発には3年を要しました。

その結果、平行に配置した独立した2本のチルト軸で役割を分担する構造となりました。一方で素早く位置を決め、もう一方でギアによる微調整を行います。

それぞれの動きに、役割を。

Cubeのチルト微調整には、大径の円弧ガイド式ウォーム機構を採用しています。限られた範囲で滑らかに、安定して調整できる構造です。大きな角度変更は独立したクイックチルト軸が担うため、全可動範囲にわたってギアのノブを回し続ける必要はありません。

円弧状のギア調整部と独立した上部クイックチルト機構が見えるように傾けたND252 Cube
素早い位置決めとギアによる微調整上部クイックチルト機構と円弧ガイド式の微調整部を組み合わせて使用します。写真は角度を調整した状態です。

ギア式チルトと水平調整は、それぞれ±15°の調整範囲を備えています。どちらもセルフロック式で、別途ロック操作をせずに位置を保持します。2本のチルト軸を組み合わせた可動範囲は、下向き90°、上向き67°です。

手で大まかな角度を決める。
クイックチルト軸をロックする。
ギアで構図を細かく整える。

3つの手順で、構図を整える。

  1. カメラの角度を決める

    右手でカメラを支えながら、左手でクイックチルトのロックを操作します。カメラをおおよその撮影角度に動かしてください。

  2. クイックチルト軸をロックする

    カメラから手を離す前に、この軸を確実にロックしてください。調整中に摩擦抵抗を残すことはできますが、その場合もカメラを手で支える必要があります。

  3. 構図を細かく整える

    最後の調整は、ギア式チルトと水平調整のノブで行います。これらの機構は、追加のロック操作なしで位置を保持します。

この操作手順は風景、室内、静物の撮影に適しています。また、角度を素早く変えられるため、一般的なカメラとレンズによる日常の撮影にも活用できます。

カメラを三脚の支持部に近づける。

Cubeの全高は100 mmです。コンパクトな構造によりカメラを三脚の支持部に近づけ、チルト微調整軸も従来のND2よりカメラの軸に近い位置に配置しています。

100 mmは雲台の全高を示す数値で、実測した重心高ではありません。クイックリリースプレートを除いた質量は670 gです。

カメラに合わせた接続構成。

アルカ互換クランプには60 mmクイックリリースプレートが付属します。ベースは独立したロックを備え、手動で360°パンニングできます。三脚への接続には3/8インチねじ穴を使用します。

パノラマ合成撮影には、雲台の上にS64パノラマモジュールを追加できます。S64はオプションで、ND252には含まれません。

ギア式チルト/水平調整
各調整部±15°
チルトの合計可動範囲
下向き90°/上向き67°
全高
100 mm
質量
670 g(プレートを除く)
推奨最大荷重
10 kg
付属品
60 mmクイックリリースプレート